わが国初の看護学速習プログラム(学士3年次編入)の報告
齋藤 あや, 下田 佳奈, 川端 愛, 堀内 成子
看護教育 59(10) 906-909 2018年10月
実践報告 聖路加国際大学3年次学士編入制度 開始から半年間のプロセス
下田 佳奈, 川端 愛, 齋藤 あや, 堀内 成子
聖路加国際大学紀要 4 27-32 2018年03月
平成29年度より,聖路加国際大学は,看護学以外の学士号を取得した者を対象とした3年次学士編入制度を開始した。これは全国で初めての取り組みである。特別編成を用いたカリキュラムを実施しているため,講義・演習・実習が統合されているのが特徴であり,短期間での学習が可能となっている。また,そのようなカリキュラムを始動させるにあたって,専任の教員を配置しており,主に学士編入生の学修環境支援を担うことを目的とした業務を実施している。初年度は定員の30名が入学した。学習態度の特徴として,(1)学習意欲および目標達成への意欲が高いこと,(2)社会的スキル(コミュニケーション能力等)および(3)批判的思考(観察力,洞察力,課題解決能力)に長けていることが挙げられる。本稿では,開始年度である平成29年度前期の5ヵ月間(4-8月)における授業内容,学修状況および環境,専任助教の業務および役割について,その実際と今後の課題について報告する。(著者抄録)
乳がん女性を対象とした継続型サポートグループの評価 参加満足度と居心地のよさに影響する要因
大坂 和可子, 川端 愛, 細田 志衣, 大畑 美里, 矢ヶ崎 香, 細川 恵子, 我妻 志保, 金井 久子, 小松 浩子
聖路加看護学会誌 19(2) 46-53 2016年01月
目的:本研究の目的はPeople-Centered Care(PCC)として2004年から開催してきた乳がん女性を対象とした継続型サポートグループの評価として、参加満足度と居心地のよさに影響する要因を明らかにすることである。方法:本サポートグループに1回以上参加した乳がん体験者に、属性、参加満足度、会の居心地のよさ、ピアサポート機能等をたずねる横断調査を行った。分析方法は記述統計、Speamanの順位相関係数、重回帰分析を行った。結果:研究協力者42人中40人(95.2%)が体験者同士の話し合いに満足していると回答した。また、「参加満足度」とピアサポート機能尺度のポジティブな4つの下位尺度(「アドバイス」「感情表出」「洞察/普遍化」「情緒的サポート」)には、有意な正の相関があった。ポジティブな4つの下位尺度では、重回帰分析より「参加満足度」を従属変数とした場合、ピアサポート機能の「アドバイス」、「洞察/普遍化」が正の影響を与えていることが示された(調整済みR2=0.354、p=0.010)。「居心地のよさ」を従属変数とした場合、「年齢」、「情緒的サポート」が正の影響を与えており「葛藤」が負の影響を与えていることが示された(調整済みR2=0.566、p<0.001)。考察:ピアサポート機能下位尺度毎の平均値は先行研究(患者会参加者)よりも高く、とくにポジティブな4つの下位尺度は得点の差が大きかった。本サポートグループの参加満足度と会の居心地のよさをさらに向上するために、ファシリテーターはピアサポート機能と参加者の年齢を考慮し体験者同士の話し合いを運営する必要がある。(著者抄録)
研究報告 がんの集学的治療を断念した患者を支える希望の意味
川端 愛
日本がん看護学会誌 29(2) 62-70 2015年09月
本研究の目的は,がんの集学的治療を断念した患者を対象に,希望に関する体験を記述し,患者を支える希望の意味を明らかにすることである.緩和ケア科外来に通院する50〜60歳代の患者4名の協力を得て,半構造化面接を実施した.得られたデータは,現象学的アプローチであるGiorgiによる方法論を用いて分析し,固有の経験についてリアリティのある記述を目指した.分析の結果,がん治療を断念した患者が一様に認識していたのは《限りある時間》に被投された自己であった.自分自身の死の近さを知りつつも《固有の自己存在》と対峙してきた研究協力者によって語られた希望には,自分自身で在り続けることを可能にする<私で在ることの肯定>,他者により自分自身の存在意義が明らかになる<つながりの意味づけ>,生物学的な終焉にとらわれない<新たな未来の見通し>という意味があった.このような意味を有した希望は,がん体験に特有な喪失や苦痛を経験するなかで,自分自分の存在を見失うことなく,最期まで生き抜こうとする自分を支える力となっていた.以上より,がん患者の希望に関する看護を検討する際には,患者から語られる希望それ自体に着目するのではなく,まずは「私」という自己存在と関わり合う能力に注目すべきである.この能力を高めることが,統御のつかない死という存在を前にしてもなお,生きる力となる希望を獲得する可能性に開けていくと考える.(著者抄録)
長期継続型サポートグループの形成的評価 参加者満足度とピアサポート機能の評価
大坂 和可子, 川端 愛, 細田 志衣
日本がん看護学会誌 2015年01月
子宮頸がん・体がん、卵巣がん治療後のセクシュアリティに関する文献的考察について テーラーメイドケアの構築に向けて
黒澤 亮子, 川端 愛, 古賀 和子, 飯岡 由紀子, 大畑 美里, 御子柴 直子, 風間 郁子, 日塔 裕子, 中野 真理子, 高松 潔, 小川 真里子
日本がん看護学会誌 2013年01月
がんの集学的治療を断念した患者を支える希望の意味 緩和ケア外来に通院中の患者が希望とともに生きること
川端 愛, 林 直子
日本がん看護学会誌 2013年01月
子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん術後の下肢リンパ浮腫に関する文献的考察 テーラーメイドケアの構築に向けて
日塔 裕子, 中野 真理子, 飯岡 由紀子, 黒澤 亮子, 大畑 美里, 御子柴 直子, 風間 郁子, 古賀 和子, 川端 愛, 小川 真里子, 高松 潔
日本がん看護学会誌 2013年01月
女性生殖器系がんサバイバーのケア構築に向けたシステマティックレビュー
飯岡 由紀子, 大畑 美里, 金森 亮子, 大林 薫, 江澤 綾, 本間 織重, 風間 郁子, 中野 真理子, 御子柴 直子, 日塔 裕子, 古賀 和子, 川端 愛, 小川 真里子, 高松 潔
日本がん看護学会誌 2012年01月
人工股関節置換術(THA)を受ける患者に対するオリエンテーションの検討
伊藤 博子, 大松 愛, 田中 恵子, 林 容子, 伊藤 理絵, 伊藤 香織, 津田 奈名子, 杉山 暢子, 石原 満子
Hip Joint 1999年10月
がんの再発転移をきたした患者の経験
川端 愛
日本看護科学学会学術集会講演集 2017年12月